MOPAC

Stewartらによって製作された、半経験分子軌道法MINDO, AM1, PM3などをパッケージとしたプログラムです。入力形式は統一され、ハミルトニアンを選ぶだけです。
1983年にStewartによって発表以来バージョンアップを繰り返し的ました。MOPACは、QCPE (Quantum Chemistry Program Exchange)機構に登録されたことから、多くの研究者に利用されてきました。、特にMOPAC6、MOPAC7はパソコンにも移植されさらに広く利用されるようになりました。(http://winmostar.com/mopac.html)
だんだんプログラムが大掛かりになってしまい、MOPAC97、MOPAC2000はStewartと富士通とが共同で開発しました。そのためこれらは有料ですが、MOPAC2007については大学での利用は無料になっています。
MOPACは、CUI入力であるため、分子内の各原子の座標を全て数字で、計算方法も「キーワード」として入力する必要があります。また計算結果も、テキスト形式で出力されます。従って、入力ファイルの作成時、計算結果の分子表示には別のモデリングソフトが必要でした。現在ではChem3D(Cambridge Software)にも搭載され、GUIでパソコンの画面上で分子を構築して、自動的にMOPACファイルを作成することが出来るようになりました。  また、千田範夫氏によるWinmostar (http://winmostar.com/mopac.html) などに連動させれば、入力ファイルの作成、計算結果の解析などをGraphic User Interface感覚で使用することが出来ます。

MOPACの使い方については、平野 恒夫, 田辺 和俊両氏による 「分子軌道法MOPACガイドブック」という本が詳しく書かれていましたが、 現在は古本屋さんでしか入手できません。