ローカルミニマム付近の構造を初期配座に用いたら最適化収束しなかった時の工夫。

 分子軌道法を使ってポテンシャルエネルギーダイアグラムを作成する作業をしたとき、Hatree-Fock 6-31G*で最適化した構造の目的の二面角を2度づつ変化させて、(もちろんその部分は固定して)同じ6-31Gで構造の最適化を行った。

 計算開始後、計算の様子をモニター(といっても数時間単位でのiteration)していると生成熱が上がったり下がったりして収束する様子がなかった。タダでさえ6-31G*計算では時間がかかるのにこれでは埒が明かないと感じ計算を殺した(実際、kill selectedを選択するのです)。
 やけっぱちになって、二面角は固定したままCalculationウィンドウの「start from]のところを「AM1」を選択して(通常は「initial]を選択)あらかじめ半経験法AM1で構造を最適化し)たのち、6-31G*で最適化したらうまくいった。おそらくAM1では構造の最適化というより構造を乱したのだと思う。計算の内部では加速度みたいなものを考慮していると思う。
あまりに最適構造に近いためこの傾きが検出できなかったのが原因と考えている。



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